- マーチン法の基礎がわかる
- マーチン法での損益分岐点がわかる
- バイナリーオプションでマーチン法が有効かわかる
マーチンゲール法とは「倍掛け法」のことで、勝つまで賭け金を2倍にして賭け続け、勝った時には必ず利益が出るという方法です。
通常マーチンゲール法を使うのに適している条件として、当たる確率が50%以上であることが挙げられます。
バイナリーオプションは相場が「上がるか・下がるか」の二者択一なので、単純な当たる確率は50%ということもあり、有効な可能性があると思われがちです。
よくギャンブルの世界ではマーチンゲール法は必勝法などと言われますが、バイナリーオプションでは使えるのか気になりますよね。
そこで当記事では、バイナリーオプションでマーチン法を使い取引した際の損益分岐点とマーチンゲール法がバイナリーオプションで有効なのか解説します。
この記事を読むことで、今後取引するうえで役立つマーチン法の基本的な知識と損益分岐点、さらにはマーチン法が本当にバイナリーオプションで使えるのかわかります。
バイナリーオプションのマーチンゲール法とは
マーチンゲール法は負けるたびに資金を倍掛けしていくのが基本でありバイナリオプションでは「1回負けて倍賭けしてエントリー」することを1マーチンといいます。
つまり、「1回目1,000円でエントリーして負けたら次2,000円でエントリー」=1マーチンということです。
このマーチンゲール法ですが、様々な点でリスクが高くおすすめできない手法でもあります。
なぜマーチンゲール法がおすすめできないか下記の記事で解説しているので、詳しく知りたい方は参考にしてください。

バイナリーオプションにおける損益分岐点(勝率)とは?
損益分岐点とは、利益と損失がゼロになる点のことです。
バイナリーオプションに限らず、利益を出すためには損益分岐点が重要になります。
バイナリーオプションでは損益分岐点を計算することで勝率がどれだけあれば利益を出せるのか、算出することが可能です。
バイナリーオプションにおける損益分岐点は、「100÷ペイアウト率=損益分岐点」という計算式を使えば簡単に出すことができます。
バイナリーオプションの損益分岐点について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

マーチンゲール法における損益分岐点(勝率)は?
マーチンゲール法は勝つまで賭け続けるので、理論上は勝率100%になります。
しかし、バイナリーオプションでマーチンゲール法を行う場合、問題が下記の2点あります。
◇マーチンゲール法を行ううえでの問題
- ペイアウト率
- 最大掛け金
ペイアウト率とは、買った際に払い戻しされる金額の比率のことで1.85倍のペイアウト率で1,000円掛けて勝った場合、払い戻される金額は1,850円であり利益は850円となります。
バイナリーオプション取引では、払い戻しであるペイアウト率が2倍以下の取引が多いです。
マーチンゲール法は掛け金を「倍々」にしていくため、勝った場合の払い戻しが2倍以上でないと単なる倍掛けでは利益が少なくなっていきマーチンゲール法が成立しなくなります。
さらに、一番最大掛け金の高いハイローオーストラリアでも最大掛け金は20万円なので、勝つまで賭け金を「倍々」にしていくにも限界があります。
そこで、ハイローオーストラリアの平均的なペイアウト率1.85倍を例に、負けたら掛け金を倍掛けにする「2倍マーチン」と、ペイアウト率を考慮したうえでどのタイミングでマーチンしても利益が出る「2.5倍マーチン」それぞれの検証をしてみます。
2倍マーチン法の損益分岐点
まずは、ペイアウト率1.85倍で掛け金1,000円から2倍マーチンを行った場合の損益分岐点を見ていきたいと思います。
エントリー回数 | 掛け金 | 累積掛け金 | ペイアウト | 利益 | 損益分岐点 |
1回目 | 1,000円 | 1,000円 | 1,850円 | +850円 | 54.05% |
2回目 | 2,000円 | 3,000円 | 3,700円 | +700円 | 81.08% |
3回目 | 4,000円 | 7,000円 | 7,400円 | +400円 | 94.59% |
4回目 | 8,000円 | 15,000円 | 14,800円 | -200円 | 101.3% |
上の表をご覧いただいてもわかるように4回目のエントリー(3マーチン)から利益がマイナスになっていることがわかります。
エントリー3回目には損益分岐点が勝率94.59%となっており、現実的ではないので2倍マーチンはバイナリーオプションにおいて行わない方がいいでしょう。
2.5倍マーチン法の損益分岐点
次にペイアウト率1.85倍で掛け金1,000円から2.5倍マーチン法を行った場合の損益分岐点について見ていきたいと思います。
エントリー回数 | 掛け金 | 累積掛け金 | ペイアウト | 利益 | 損益分岐点 |
1回目 | 1,000円 | 1,000円 | 1,850円 | +850円 | 54.05% |
2回目 | 2,500円 | 3,500円 | 4,625円 | +1,125円 | 75.68% |
3回目 | 6,250円 | 9,750円 | 11,562円 | +1,812円 | 84.32% |
4回目 | 15,625円 | 25,375円 | 28,906円 | +3,531円 | 87.78% |
5回目 | 39,062円 | 64,438円 | 72,266円 | +7,828円 | 89.17% |
6回目 | 97,655円 | 162,095円 | 180,665円 | +18,570円 | 89.73% |
7回目 | 244,137円 | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ |
上記のように2.5倍マーチンはエントリー7回目(6マーチン)の時に掛け金が20万円以上になってしまいます。
一番最大掛け金が高いハイローオーストラリアでも20万円なので、エントリー6回目(5マーチン)までに勝たなければ利益を出すことができません。
エントリー6回目の損益分岐点は89.73%となっており、2.5倍マーチンの場合でも通常ではありえない勝率を必要とすることがわかります。
バイナリーオプションはマーチンゲール法では攻略できない
マーチンゲール法は勝つまで掛け金を上げ続けて、最後には必ず利益を出す方法です。
ペイアウト率と最大掛け金の問題から勝つまで掛け金を上げてエントリーし続けることができないバイナリーオプションにおいて、マーチンゲール法は必勝法として使うことができません。
また、利益に対しての損失が大きすぎるため精神的にも負担が大きく、マーチンゲール法はおすすめできるものではありません。
まとめ
今回は、バイナリーオプションにおけるマーチンゲール法の損益分岐点について解説しました。
バイナリーオプション取引をしていくうえで、利益を出すために必要な勝率である損益分岐点を計算してから取引を行いましょう。
そしてマーチンゲール法は、勝った時に必ず利益を出せるかもしれませんが、リスクが高く資金をすぐに溶かしてしまう可能性が高いためおすすめできません。
これからバイナリーオプション取引をする人は、マーチンゲール法ではなく地道な練習と相場の勉強を繰り返して自分なりの手法を確立していくことをおすすめします。
今回紹介したマーチンゲール法で必要な勝率が出せるのであれば、元々マーチンゲール法を使わなくても利益を出すことができるのです。
なので、本当にバイナリーオプションで勝っていきたいのであれば、相場の本質をしっかりと学び、投資として堅実な取引をすることをおすすめします。
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