- 学生でも税金が発生する条件
- 学生が使える3つの控除
- 親の扶養から外れないようにする方法
- 学生バイナリーオプショントレーダーの節税対策
当記事では、学生バイナリーオプショントレーダーの税金事情について徹底解説します。
学生の方はほとんどの場合、自分で確定申告をして税金を納めたことが無いとは思いますが、学生であっても一定の収入を超えたら確定申告をして税金を納める義務があります。
確定申告とは、1年間に「どれくらいの所得を得て、いくらの納税が必要か」を税務署へ報告する手続きのことです。
初めての確定申告・納税でわからないことが多いかもしれませんが、学生の方が知っておくべき知識があるので、ぜひ最後までご覧ください。
学生バイナリーオプショントレーダーはいくら稼ぐと税金が発生する？
学生は基本的に無収入であったり、収入が少なかったりするので納税義務はありません。
しかし、控除の範囲を超えて稼いでしまうと納税の義務が発生してしまいます。
控除とは、一定の金額を差し引くという意味があり、控除額の範囲内であればいくら稼いでも税金は発生しません。
そして、学生がバイナリーオプションをする場合、アルバイトなどの給与所得があるか無いかで控除額が変わり納税条件が変わります。
納税条件を満たすのは下記の通りです。
- 給与所得がある場合は給与所得と合算した年収が130万円超（給与以外の所得は10万円以内）
- 給与所得が無い場合は年収48万円超
1年間の利益や収入が上記の条件を満たす場合納税の義務が発生するので、学生であっても確定申告をしなければなりません。
バイナリーオプションの確定申告については下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
学生バイナリーオプショントレーダーが使える3つの控除
税金が発生する条件には控除が大きく関係してくるので、学生が使える控除について確認しましょう。
控除を使うことで、課税対象となる所得金額を減らすことができるため、結果的に節税にも繋がります。
学生の場合、主に3つの控除を受けることができます。
◇学生が使える3つの控除
- 基礎控除：48万円
- 勤労学生控除：27万円
- 給与所得控除：55万円
それぞれの控除について詳しく解説していきます。
基礎控除
基礎控除は、人々の最低限の生活に必要な金額には税金をかけないという考えから生まれたもので、誰でも無条件に受けることができる控除です。
もちろん学生でも受けられる控除になります。
基礎控除の控除額は2020年より38万円から48万円に引き上げられました。
つまり、学生のバイナリーオプショントレーダーでも、この控除を使うことで1年間の利益が48万円以内であれば税金を収める必要がなくなります。
給与所得がない場合は、基礎控除だけしか使えないので、先ほどお話したように基礎控除の範囲である年収48万円を超えると税金が発生してしまうのです。
勤労学生控除
アルバイトをしている学生は、以下の適用条件を満たせば、総所得金額から27万円を引くことができます。
◇勤労学生控除の対象となる人
- 給与所得などの勤労による所得があること
- 合計所得金額が75万円以下（※1）で、給与所得以外の所得が10万円以下であること
- 小学校〜大学までの学生、生徒であること
※1：合計所得金額とは、年間の収入から控除などを差し引いた額です。
例えば、アルバイトの収入が100万円でバイナリーオプションの収入が10万円の場合、110万円ー給与所得控除（55万円）ー基礎控除（48万円） = 7万円になります。
この場合、合計所得金額が75万円以下で、給与所得以外の所得が10万円以下のため勤労学生控除の条件を満たします。
給与所得控除
学生がアルバイトで得たお金は給与所得という扱いになり、55万円〜195万円の控除を受けることができます。
控除の金額は収入額に応じて割合が変動します。
| 給与等の収入金額 | 給与所得控除額 |
| 〜1,625,000円 | 550,000円 |
| 1,625,001円〜1,800,000円 | 収入金額の40% – 100,000円 |
| 1,800,001円〜3,600,000円 | 収入金額の30% + 80,000円 |
| 3,600,001円〜6,600,000円 | 収入金額の20% + 440,000円 |
| 6,600,001円〜8,500,000円 | 収入金額の10% + 1,100,000円 |
| 8,500,001円〜 | 1,950,000円（上限） |
収入が多ければ控除も増えますが、給与所得が1,625,000円（月平均135,000円）までは控除額が一律で55万円なので学生が受けられる控除は55万円と覚えておきましょう。
控除の範囲を超えると税金が発生するので、自身の給与所得と給与以外の所得を確認して、確定申告の必要があるか確認しましょう。
親の扶養から外れないようにする方法
学生の方は、親から「扶養の範囲を超えないでね！」と言われてことはありませんか？
扶養の範囲を超えないというのは「扶養控除の範囲内で稼ぐ」ということです。
それは、扶養に入っている子供が稼ぎすぎて、扶養控除の範囲を超えることで親の税負担にも影響を与えてしまうからなのです。
扶養家族がいることで親が受けている控除額は以下の2つです。
- 一般：38万円
- 特定扶養控除（19歳〜23歳）：63万円
扶養に入ってる子供が稼ぎすぎて扶養を外れてしまうと、親は控除を受けることができないので、【63万円+38万円＝101万円】多い基準で税金を計算されてしまいます。
親の扶養から外れないようにするには年間所得を103万円以下にする
親の扶養から外れないようにするには、合計所得金額が48万円を超えないようにしなければなりません。
なぜなら、扶養控除の条件が年間の合計所得金額48万円以下と決まっているからです。
給与所得から給与所得控除を差し引いた後に残った金額が「合計所得金額」になります。
この合計所得金額が基礎控除である48万円を超えると、所得があると認識されて扶養するべき対象から外れてしまいます。
年間の合計所得金額の計算方法は以下の通りです。
給与所得ー給与所得控除＝年間の合計所得金額
ここで1つ気をつけないといけないのが、バイナリーオプションで得た収入には給与所得控除を使えないということです。
実際に例を使って計算していきましょう。
例1）
- アルバイト収入：60万円
- バイナリーオプション収入：40万円
60万円 + 40万円 – 55万円（給与所得控除） = 45万円
この場合、年間の合計所得金額が48万円以内に収まっているため、税金はかかりませんし、親の扶養から外れる心配もありません。
例2）
- アルバイト収入：40万円
- バイナリーオプション収入：60万円
40万円 + 60万円 – 40万円（給与所得控除） = 60万円
この場合、年間の合計所得金額が48万円を超えているため、税金を支払う義務が発生して親の扶養から外れます。
つまり、給与所得の有無や金額に関わらず、バイナリーオプションの収入が年収48万円を超えると親の扶養から外れてしまうのです。
ちなみに、アルバイトの収入しかない場合は年収103万円以下であれば、親の扶養から外れることはありません。
このように、学生バイナリーオプショントレーダーが親の扶養から外れないようにするには、アルバイトの収入とトレードの収入の管理が必要になりますので注意しましょう。
学生バイナリーオプショントレーダーの節税対策
控除も1つの節税になりますが、それ以外にも以下の節税方法があります。
- 経費計上
- 他の金融商品との損益通算
- 3年間の損失繰越
バイナリーオプションでは必要経費を計上することで、課税対象額を減らすことができるのでさまざまなメリットがあります。
また、損益通算や損失繰越とは、他の金融商品や翌年以降の利益と相殺して課税対象額を減らすことができる仕組みです。
このように、節税対策をすることで、無駄なお金を支払う必要がなくなので、知っておいて損はありません。
※バイナリーオプションの節税対策の詳細は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
今回は、学生バイナリーオプショントレーダーの税金と扶養の条件について解説しました。
学生であっても一定の収入を超えたら確定申告をして税金を納めないと脱税になってしまいます。
利益が出て納税が必要になった場合は確定申告をしてきちんと税金を納めましょう。
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